2025/05/08 07:49
こんにちは!e-mo 運営チームの山岸です!
先日「藍」植え体験に行ってきました!そう、あの「藍染」に使われる「藍」です。 みなさんは植物としての「藍」を見たことがありますか? 実は若い藍は茎が赤いんです!ここからあの綺麗な青ができるなんて不思議ですね。
そもそも植物としての藍を見たのも初めてでしたが、そこで染色だけではない藍の魅力をたくさん知りました。 それをぜひ伝えさせてください!
でも実は藍って、めちゃくちゃ“今っぽい”存在でもあると知ったんです。
・自然素材100%
・おしゃれでサステナブル
・抗菌・防臭・UVカットといった機能性
・しかも栄養豊富で食べられる!?
そんな魅力満載の藍の世界を、ぜひあなたにも知ってほしいのです。
特に江戸時代には「搗色(かちいろ)=勝色」と呼ばれる濃紺の藍が武士に好まれました。
抗菌性がある藍染は、刀傷の治りを助けるとも信じられていたとか。
まさに「戦う男の色」だったのです。
一番薄い「藍白(あいじろ)」から、一番濃い「留紺(とめこん)」まで、48色それぞれに名前を付けて区別していたのだそう。
染めの回数で色が深まり、それぞれに名前と物語があるのも藍の魅力のひとつ。
まさに“日本人の感性”が詰まった色と言えるでしょう。
代表的な藍染の色名には、以下のようなものがあります:
あなたはどの色がお好きですか?
①すくも作り:藍の葉を乾燥させ、発酵させて染料となる「すくも」を作ります。
②染液の仕込み:すくもを水と混ぜ、灰汁などを加えて発酵させ、染液を作ります。
③染色:布や糸を染液に浸し、空気中で酸化させることで色が定着します。これを繰り返すことで、濃淡を調整します。 このように、藍染めは自然の恵みと職人の技が融合することで1000年以上に渡って愛され、そして現代でも環境に優しい染色法として再注目されているのです。
・手染めのTシャツやジーンズ
・藍染のスニーカーやバッグ
・インテリアのアクセントクロスやカーテン
・アート作品の素材として “唯一無二の色合い”と“自然素材の安心感”が、多くのブランドや作家に選ばれている理由です。
特に、徳島県の藍染工房「BUAISOU」は、種まきから染色まで一貫して行うスタイルが注目され、世界的なブランドとコラボレーションを展開しています。 ・JIMMY CHOO:藍染の生地を使用したハイヒールやバッグを制作。
・NIKE:藍染を取り入れた限定スニーカーを展開。
・Artek:フィンランドの家具ブランドとのコラボレーション。
・ユニクロ:ディズニー&藍師・染師BUAISOUによるコラボを発売! 有名ブランドも注目する「藍染め」の魅力、まだまだ深掘っていきます!
鳥取大学の研究によると、「タデ藍」の葉に含まれる総ポリフェノール量は、ホウレンソウの15倍以上であることが明らかになっています。
さらに、タデ藍の抗酸化性は、ホウレンソウと比較して、H-ORACで12倍、DPPHラジカル消去活性で56倍高いとされています 。
参考【タデアイに含まれるフラボノール配糖体の分析と 3,5,4'- ト リ ヒ ド ロ キ シ-6,7-メ チ レ ン ジ オ キ シフラボン配糖体 及びそれらのアグリコンの抗炎症作用】
生の藍は収穫してすぐに萎れてしまうので、流通はしていませんが、粉末やサプリメントとしての藍の活用は進んでいますので、ぜひみなさんも調べてみてください。
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著者:e-mo 運営チーム 山岸龍一朗
石川県白山市生まれ
金沢の国立工芸館で見た伝統工芸品の美しさに魅了され、若者に伝統工芸品の魅力を発信している。
《e-mo》について
伝統工芸を「エモいインテリア」として発信する新ブランド。
30人以上の伝統工芸職人と対話し、5年間にわたり伝統工芸の魅力を広める活動を展開。
大学生とOBOGによる組織運営のもと、時代に合った新しい形で伝統工芸を発信している。
エモくて、こだわりのあるインテリアを提案し、一つひとつの手作り製品に込められたストーリーを届けます。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー目次
1. はじめに|藍って何?どこか懐かしくて新しい存在
2. 藍の歴史と文化背景|なぜ日本人に愛され続けてきたのか
3. 色の美しさと奥深さ|「青」じゃない、“藍”という色の世界
4. 藍染めの工程|自然が生み出す美しい色合い
5. 現代の暮らしに生きる藍|アパレルからインテリアまで
6. 藍の機能性|抗菌・防臭・UVカット
7. 食べる藍!?健康志向の人にこそ届けたい魅力
8. おわりに|あなたの暮らしにも、藍をひとしずく
1. はじめに|藍って何?どこか懐かしくて新しい存在
「藍」と聞いて、どんなイメージが浮かびますか?
着物、浴衣、伝統工芸に使われている…
どこか古風で、敷居が高い印象かもしれません。
2. 藍の歴史と文化背景|なぜ日本人に愛され続けてきたのか
藍は世界では「ジャパンブルー」とも呼ばれ、1000年以上前から生活に根付いてきました。
平安時代の貴族、戦国時代の武士、江戸の町人…誰もが藍を身にまとっていた時代があったのです。
3. 色の美しさと奥深さ|「青」じゃない、“藍”という色の世界
藍の面白さは、色のグラデーション。
染め重ねる回数によって色が変化していき、古くからその種類は48色あると言われてきました。4. 藍染めの工程|自然が生み出す美しい色合い
そんな藍染めのプロセスは、化学薬品を使わない自然の力を活かした伝統的な技法です。5. 現代の暮らしに生きる藍|アパレルからインテリアまで
再注目されていると書きましたが、実際に藍染は今、ファッションやライフスタイル分野でもその価値を認められています。6. 藍の機能性|抗菌・防臭・UVカット
藍はただ綺麗な色になるだけでなく、その成分には抗菌・防臭・UVカットなど、高い機能性もあると聞いて調べてみたところ、藍に関する研究もなされていました。
青森県の「あおもり藍産業株式会社」は、藍から抽出した成分の抗菌性を第三者機関で検証し、菌の増殖をほとんど抑える効果があることを報告しています。
その抗菌、防臭効果から宇宙飛行士の山崎直子さんの船内服にも採用されました。
ABOUT(あおもり藍の2つの特徴) | あおもり藍産業株式会社
また、藍染めの生地には高い紫外線遮蔽効果があることが報告されています。
例えば、藍染めの日傘はUVカット率が99%に達することが検査で確認されており、紫外線防止に優れた効果があるとされています。
UVカット率99%!藍染の日傘 [カラーコーディネート] All About
7. 食べる藍!?健康志向の人にこそ届けたい魅力
近年は「藍を食べる」取り組みも広がっています。
藍の葉にはポリフェノールやクロロフィルが含まれており、抗酸化作用やデトックス効果が期待されているそうです。8. おわりに|あなたの暮らしにも、藍をひとしずく
はじめは「藍って古くからある”伝統”工芸の一種」と思っていましたが、知れば知るほど藍が現代にも通用し必要とされる存在なのだと実感が湧いてきました。
美しさ、機能性、サステナブル、そして健康。
五感で楽しめる、未来志向の“青”、それが藍なんです。
昔ながらの価値観と、現代のライフスタイルをつなぐ藍。
ぜひあなたも、藍を暮らしに取り入れてみませんか?
e-moでも藍のように日本古来の色味が美しい工芸品を販売しております。
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