2023/08/25 23:12

こんにちは。心の若さは永久不滅!共生プロジェクト社会人組の磯部達也です。
私たち「共生プロジェクト」とは、 “古き良き日本の伝統文化のすばらしさを世に広めよう!”という想いのもと大学生が立ち上げたプロジェクトです。
そんな私たちから、本日皆様にお伝えするのは…
夏と言えばこれ!
みんな大好きかき氷についてです(>_<)冷!

◎日本でのかき氷の歴史
意外とその歴史は古く、平安時代にまで遡ることができます。
当時は、当然ながら冷蔵庫といった便利なモノはありません。
氷や雪は山岳地帯から運ばれ、どんなに保存に気をつけてもいずれ溶けてしまいます。
都まで運んだ頃の氷は、少しだけになっていたそうです。
ですので、氷は貴重品で貴族しか口にできないものでした。
『枕草子』で有名な清少納言も、
「削り氷にあまづら入れて、新しき金鋺(かなまり)に入れたる」
訳:細かく削った氷に甘いつゆをかけて、新しい金の椀に盛りつけたもの
と書き残しています。
また、甘葛(あまづら)は砂糖のなかった平安時代、最高の甘味料でした。
清少納言が食べたかき氷はとても高級で贅沢だったということになります。
本格的なかき氷の歴史は江戸時代からです。
江戸時代には、氷を切り出して保存する技術が進歩し、一般の人々も氷を手に入れることができるようになりました。
この時期から、氷を削ってフルーツシロップや甘味をかけた氷菓子が市民に広く楽しまれるようになりました。また、氷の需要を満たすために「氷屋」が登場し、氷を届ける業者が存在しました。
明治時代に入ると製氷機が開発されたこともあり、庶民も氷を手にすることができるようになります。
かき氷は一般的な夏のデザートとしてさらに広まりました。
しかし、今では当たり前のかき氷機(氷削機)はなく、鉋で小さく削ったものを食べていました。
今のようなかき氷の形になったのは明治20年。
村上半三郎氏が発明したかき氷機によって薄く削った氷を食べられるようになりました。

◎かき氷の店先にかけられる「氷」と白地に赤く染め込まれた氷旗の由来は?
もともとは、当時の内務省が発行していた許可書が由来だそうです。
なぜ許可書が必要?
と思われる人もいるかも知れませんが、当時は現代のように安全の水やちゃんとした氷が当り前のように手に入るわけではありませんでした。
明治に入り氷の人気は高まりますが、同時に粗悪な氷で商売するものが現れます。
そこで、当時の政府は国が衛生管理に合格した販売者を見分けるために生産地、販売者を示すのぼりや看板を掲げる義務づけたことに由来します。
明治11年「氷製造人並販売人取締規則」を発令し「産地表示」を義務づけしました。
「卸売小売ノ店頭ニ何地製造ノ氷ト大書シタル看板ヲ掲ケ行商ハ荷ヒ(桶箱)等ニ表出スヘシ」
そしてこの時に官許の字を入れた旗に、「氷」の文字と「産地」を入れ「官許 氷 函館」又は「官許 氷 中川氷室」のような旗が登場したことが氷旗の由来だそうです。

◎かき氷の名前の由来
かき氷の名前の由来には諸説ありますが、
・端の欠けた氷を食べていたことから「欠き氷」
氷を暑い夏まで持たせるために氷室と呼ばれるところで保存していた時代に、端の欠けた氷を食べていたことから「欠き氷」と呼ばれるようになった説があります。
「欠けた氷⇨欠け氷⇨欠き氷」
「欠」という漢字は「欠点・欠員」などあまり良い印象がないため、現在では「欠」の文字を使っていません。
ですので、どうしても漢字で書くときは「欠き氷」又は「欠氷」が正しいみたいですね。
・「ぶっ欠き氷」が「かき氷」
関東地方で砕いた氷のことを「ぶっ欠き氷」と呼び、それが「かき氷」と呼ばれるようになった説があります。
ちなみに、西日本ではかちわり氷と呼ばれています。

◎色々なかき氷
現代においてさまざまなかき氷が登場しています。
定番なものから「え!?こんなものまで!?」と意外性の塊のモノもありました。
簡単に紹介していきますと、
・ど定番!?シロップがけ
やっぱりかき氷と言ったらこれですね。
透明な器に、山盛りのふわふわな氷。
そこに様々な味の甘いシロップを掛けて、スプーンですくってパクり!
食べ過ぎて、頭がキーンとなってしまうまでがお約束ですね(>_<)冷!
・ご当地かき氷
味付けや組み合わせも様々になってきたのが現代のかき氷。
当然、それぞれの地域の特産を使ったモノ、フルーツが定番ですね。
変わり種をいくつか紹介すると、
●酢だまり氷(山形)
酢だまり氷は、山形県の山辺温泉エリアで発祥したかき氷です。
いちごシロップのかき氷に酢しょう油をかけたものをさします。
砂糖が高価だった時代に、ところてんにかけていた酢しょう油をかき氷にかけたのが始まりとも言われています。
●あかふく氷(三重)
あかふく氷は、三重県の伊勢の定番土産・赤福をモチーフとしたかき氷です。
見た目は抹茶の蜜がかかったベーシックなかき氷ですが、食べてみると氷の中にこしあんとお餅が別々になって入っています。
1961年に海水浴に訪れていた方と一緒に考案したのが、あかふく氷の始まりとされています。
●コバルト(熊本)
コバルトは、九州圏で展開している和菓子店・蜂楽饅頭の熊本本店が提供するかき氷であり、熊本のソウルフードとして位置づけられています。
1950年ごろから食べられているかき氷です。
八代海をイメージしたブルーのシロップをかけた鮮やかな仕上がりが特徴。
見た目がクールなこともあり、ソーダ味をイメージしますが、ハチミツ×ミルクで味付けているので食べやすくなっています。
・おかずかき氷!?
ご飯に合うような食材を使った甘さ控えめの“おかず系かき氷”が、最新のトレンド?だとか。
秋田の漬物「いぶりがっこ」がのった衝撃のかき氷「『いぶりがっこ白みそ柚子胡椒』」!
というのもあるみたいです。
・飲むかき氷!?
一般的にイメージするかき氷は、器に削った氷が盛られていると思いますが、なんと!
飲むタイプのかき氷があります!
チューブタイプでいつでも手軽に食べられますし、スティックタイプとは違って食べている途中でたれて手が汚れることもありません。
もちろん、器に出してスプーンで食べることもできますよ!
他にもケーキにしか見えないかき氷など本当に様々です。
暑い季節だからこそ、全国かき氷巡りも良いかもしれませんね。
◎まとめ
当り前のように存在しているかき氷ですが、以外と歴史が長いことに驚きますよね。
そして、時代に合わせて進化していっています。
令和のかき氷の歴史がどう刻まれるか引き続き注目しつつ、冷たいかき氷をベながら暑さを乗り切っていきましょう!
今回も最後まで読んでくださりありがとうございました。
より豊かな生活の一助になりますよう、今後も様々な観点から発信してまいります!